問題が起きたときに原因を決めつけず事実と推測を分けて確認する方法

問題が起きると、できるだけ早く原因を見つけたくなります。直前に変えたことや目についた出来事があると、「きっとこれが原因だ」と考え、その前提で対処を始めることもあります。

ただ、最初に思いついた説明が正しいとは限りません。原因を決めつけたまま複数の対策をすると、本当に確認すべき場所が見えにくくなります。

そんなときは、確認できた事実と、自分がそこから考えた推測をいったん分けます。そのうえで、推測を確かめるための確認を1つだけ行います。

正解を急いで出すより、「今わかっていること」と「まだ確かめていないこと」を分けることが、原因を絞る出発点です。

最初にすること

確認できた事実を書く

見たこと、起きた時刻、実際の結果など、確かめられる情報だけを先に並べます。

次にすること

推測を別に置く

「おそらく」「きっと」と考えている原因候補を、事実とは別のものとして扱います。

最後にすること

1つだけ確かめる

原因候補を強める、または外せる確認を1つ選び、結果を見て次へ進みます。

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01
最初の確認

最初に思いついた原因をいったん保留にします

問題が起きた直後は、直前の変更や目立つ出来事を原因と結びつけやすくなります。しかし「その前に何かが変わった」ことと、「それが原因だった」ことは同じではありません。

  • いつ、どこで問題が起きたか
  • 実際に何ができなかったか
  • 問題が起きる前と後で何が変わったか
  • 同じ条件で毎回起きるのか、時々なのか
事実と原因の説明は別にします

最初の段階では原因を当てるより、確認できる材料を増やすことを優先します。

たとえば「設定を変えたあと動かなくなった」は確認できる経過ですが、「設定変更が原因で壊れた」はまだ推測を含みます。

02
情報を分ける

確認できたことと推測していることを分けます

手元の情報を「確認済み」と「推測」に分けます。自分で見た、記録がある、同じ条件で再現したものは確認済みへ置きます。

1

確認できた事実

記録、時刻、操作、結果など、その場で確かめられる内容です。

2

自分の推測

「たぶん原因はこれ」という、まだ未確認の説明です。

3

不足している確認

推測が合っているか判断するために、まだ足りない情報です。

推測を消す必要はありません。仮の原因候補として残し、確認対象へ変えます。

03
中心実践

原因候補を確かめる確認を1つだけ決めます

推測が複数あると、あれもこれも同時に変えたくなります。しかし複数の条件を一度に動かすと、直ったとしても何が影響したのかわかりにくくなります。

たとえば、ある作業が急に遅くなった場合

「新しい手順に変えたから遅くなった」と考えても、まずは変更前の条件へ一部だけ戻して比較します。戻しても遅いなら、別の原因候補を調べます。

一度に道具、担当、手順を全部変えないことで、何が結果に影響したかを追いやすくなります。

確認は原因を証明するためだけでなく、「この候補ではなさそう」と外すためにも役立ちます。候補を1つ減らせれば、それも前進です。

04
試した後の確認

結果を見て事実の欄だけ更新します

確認を1つ行ったら、その結果を新しい事実として追加します。予想と違っていても、元の推測へ合わせて解釈し直さないことが大切です。

  1. 確認前に決めた条件だけを変えましたか?
  2. 結果は再現できましたか?
  3. 最初の原因候補は強まりましたか、弱まりましたか?
  4. 新しく確認すべき事実が見つかりましたか?
  5. 次の確認を1つに絞れますか?

結果がはっきりしない場合は、対策を増やすのではなく、比較できる条件をそろえます。

05
今日からできること

困っている問題を1つ選び事実を3つだけ書きます

大きな問題を完全に分析する必要はありません。今気になっている問題を1つ選び、原因を書く前に、確認できた事実を3つだけ並べます。

今日のポイント

  • 実際に起きたことを3つ書く
  • 「たぶん原因はこれ」を別に1つ書く
  • 事実と推測が混ざっていないか見る
  • 推測を確かめる確認を1つ決める
  • 確認後の結果だけを新しい事実として追加する

原因を急いで決めるより、間違った候補を1つずつ外せる方が、結果として解決へ近づきやすくなります。

原因を当てるより確認できる材料を増やします

最初の仮説を持つこと自体は悪いことではありません。注意したいのは、その仮説を確認前から事実として扱うことです。

確認済みの事実と推測を分け、推測を確かめる行動を1つだけ選びます。結果を新しい事実として積み重ねれば、原因候補は少しずつ絞られていきます。

原因を判断する前の最終チェック

  • 確認できた事実を先に書きましたか?
  • 推測を事実と分けて扱っていますか?
  • 一度に複数の条件を変えていませんか?
  • 次に確かめることを1つ決めましたか?
  • 確認結果を新しい事実として残しましたか?