資格を取る前にその資格が仕事で本当に必要か確かめる方法

仕事に役立つスキルを身につけようとすると、「何か資格を取った方がよいのでは」と考えることがあります。資格なら学ぶ範囲が決まっていて、取得したことも形として残ります。

ただ、資格を取ることと、その資格を仕事で使うことは同じではありません。時間をかけて取得しても、目指している仕事ではほとんど使わないこともあります。

反対に、資格がなくても応募できる仕事でも、学習内容の一部が実務で役立つ場合があります。大切なのは資格名だけを見るのではなく、「どの仕事で、何のために使うのか」まで確かめることです。

申し込みや本格的な勉強を始める前に、目指す仕事の求人や仕事内容を確認します。その資格がどのように扱われているのかを見たうえで、学ぶ内容を一部試してから、取得するかどうかを決めます。

最初にすること

目指す仕事を先に確認する

資格名から考え始めず、その資格を使いたい仕事を先に決めます。

次にすること

資格が使われる場面を見る

求人の条件と仕事内容を分けて確認し、資格と仕事の距離を見ます。

最後にすること

学ぶ内容を小さく試す

本格的に始める前に一部を試し、仕事につながりそうか確かめます。

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01
現在地を確認

資格を取ること自体が目的になっていないか確認します

将来に備えたい、転職で使えるものを増やしたい、仕事の幅を広げたい。そんなとき、資格は分かりやすい目標になります。

一方で、「何の仕事で使うのか」が決まらないまま資格を選ぶと、合格することが最終目的になりやすくなります。取得後の使い道が曖昧なら、本格的に勉強を始める前に一度確認します。

  • 資格を取った後にしたい仕事を具体的に説明できない
  • 求人を見る前に資格ランキングや資格一覧から選んでいる
  • 合格すれば仕事ができるようになると考えている
  • 取得後に応募・異動・実務で試すなど次の行動が決まっていない
資格は目的ではなく仕事へ近づくための手段として見ます

資格そのものに価値がないという意味ではありません。何の仕事で、どの知識や技術を使いたいのかが分かると、その資格へ時間を使う理由が具体的になります。

02
判断材料を知る

資格名だけではなく仕事との関係を3つに分けて見ます

資格が役立つかを考えるとき、「持っている方がよさそう」という印象だけでは判断しにくくなります。求人や仕事内容を見るときは、資格との関係を3つに分けます。

1

応募条件で使う

応募するために必要なのか、あると評価材料になるのか、条件には入っていないのかを確認します。

2

実際の仕事で使う

資格の学習内容と、入社後に担当する作業や判断がどの程度つながっているかを見ます。

3

次の行動につなげる

取得後に応募する、担当業務を広げるなど、資格を使う具体的な場面があるかを確認します。

同じ資格でも、仕事によって扱われ方は変わります。ある求人では応募条件に書かれていても、別の仕事では資格名より実務経験や別の能力が重視されることがあります。

そのため、「この資格は役立つか」と資格だけを見るのではなく、「自分が目指す仕事では、この資格をどこで使うのか」と置き換えて考えます。

03
具体的に確かめる

申し込む前に目指す仕事から資格の使い道を逆算します

検討している資格があれば、資格の説明ページを読み続ける前に、実際にその資格を使いたい仕事へ移ります。資格側から仕事を探すのではなく、仕事側から資格を見るのがポイントです。

目指す仕事を1つ決める

転職、異動、担当変更など、資格を取得した後にしたい仕事を1つ具体的にします。

求人を数件確認する

資格の記載だけでなく、実際の仕事内容と必要な知識や経験を見比べます。

学習内容を1つ試す

本格的に申し込む前に、入門内容や練習課題を1つ実際に行い、仕事とのつながりを確認します。

経理の仕事を考えて資格取得を検討している場合

最初に経理職の求人をいくつか見て、資格名だけでなく、請求書の処理、仕訳、入出金管理、月ごとの集計など、実際に担当する仕事を確認します。

次に、検討している資格の学習内容の中に、こうした仕事を理解するための内容が含まれているかを見ます。そして入門問題などを実際に試し、「もっと学びたい」「仕事で使う場面を想像できる」と感じるか確かめます。

資格が求人の必須条件でなくても、学習内容が自分に必要なら取得する意味はあります。反対に、資格名がよく知られていても、自分が目指す仕事との関係が薄いなら急いで取得する必要はありません。

ここで決めるのは、「価値のある資格か」ではなく、「今の自分が時間を使う資格か」です。

04
始める前に確認

資格取得がいちばん近い方法なのかもう一度確認します

仕事とのつながりが見えたら、すぐ申し込む前に、その資格を取ることが今の自分にとって一番近い方法なのか確認します。

  1. その資格を使いたい具体的な仕事を説明できますか?
  2. 求人や仕事内容を見て、資格を使う場面を確認できましたか?
  3. 資格より先に実務経験や別のスキルを身につけた方が近くありませんか?
  4. 取得した後に応募・異動・担当変更など次にすることが決まっていますか?

資格が必要だと思っていたものの、調べると別のスキルを先に身につけた方がよい場合もあります。そのときは資格を諦めるのではなく、順番を変えます。

逆に、複数の求人で資格が求められ、学習内容も仕事とつながり、取得後の使い道まで見えているなら、本格的に学ぶ理由はかなり具体的になります。

判断しきれなければ、一度保留しても構いません。資格を取る、別の学びを先にする、実務を小さく試す、少し待つという選択肢を残します。

05
今日からできること

検討している資格1つで使い道を確認します

資格をいくつも比較する必要はありません。今、取ろうか迷っている資格を1つだけ選びます。

今日のポイント

  • 検討している資格を1つ選ぶ
  • その資格を使いたい仕事を1つ決める
  • その仕事の求人を数件確認する
  • 資格の記載と実際の仕事内容を分けて見る
  • 資格の学習内容を1つだけ実際に試す

確認した結果、仕事とのつながりがはっきりしたら、本格的に学ぶ候補にします。つながりが弱ければ、何となく申し込むのではなく、別のスキルや経験を先に考えます。

まだ判断材料が足りなければ保留できます。資格取得を急がず、「何が分かれば決められるか」を残してから次の確認へ進みます。

資格を選ぶ前にその先の仕事を見ます

資格には、勉強する範囲を決めたり、知識を身につけたことを示したりする役割があります。ただ、資格を取ることだけがキャリアを前へ進める方法ではありません。

目指す仕事を先に決め、その仕事では資格がどのように扱われているのか、実際にどんな知識や作業を使うのかを確認します。そのうえで学習内容を少し試すと、自分が時間を使う理由が見えやすくなります。

必要だと分かれば学ぶ。別の経験の方が先なら順番を変える。まだ判断できなければ保留する。資格名ではなく、その先にある仕事を基準にすると、自分のキャリアに必要な学びを選びやすくなります。

資格を取る前に確認したいこと

  • 資格を使いたい仕事が具体的になっていますか?
  • 求人で資格がどのように扱われているか確認しましたか?
  • 資格の学習内容と実際の仕事がつながっていますか?
  • 資格以外の方法の方が先ではないか確認しましたか?
  • 取得した後に何をするか決まっていますか?