賃貸契約の更新案内が届くと、「更新費用を払ってこのまま住むか、それなら引っ越した方がいいのか」と迷うことがあります。新しい部屋の家賃が少し安く見えると、住み替えの方がお得に感じることもあります。
そんなときは、更新料や引っ越しの初期費用だけを比べるのではなく、今後2年間に実際に出ていく住居費を同じ期間で並べてみると判断しやすくなります。目先の一回の支払いではなく、家賃を含めた総額で見れば、費用差と暮らしの変化を分けて考えられます。
今の住居費を出す
今後2年間の家賃と更新時の費用をまとめます。
候補の費用をそろえる
初期費用と今後2年間の家賃を同じ形で出します。
差額と暮らしを比べる
費用差に見合う生活の変化があるかを確認します。
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更新費用と引っ越し費用だけを比べると、住み替え後の家賃差が見えにくくなります
更新時にはまとまった支払いが発生するため、その金額だけを見ると「払うのがもったいない」と感じやすくなります。一方、引っ越しでは契約時の費用や引っ越し代が先に出るため、こちらも一回の支払いだけでは判断できません。
- 更新費用だけを見て住み替えを急いでいる
- 候補物件は家賃だけで比較している
- 引っ越し後に何年住むかを決めずに考えている
今回は「今後2年間」と決め、現在の住まいも候補の住まいも、その期間にかかる住居費へ置き換えます。
同じ期間へそろえるだけで、更新する場合と住み替える場合を同じ土俵で見られるようになります。
現在の住まいと候補の住まいで、今後2年間に払うものを三つに分けます
細かい費目を最初から全部集める必要はありません。大きく差が出る項目からそろえると、比較の全体像が見えます。
今の住まい
2年間の家賃と、今回の更新に必要な費用を足します。
候補の住まい
契約初期費用、引っ越し費用、2年間の家賃を足します。
差額を見る
どちらが安いかだけでなく、2年間でいくら違うかを確認します。
駐車場代や共益費など毎月ほぼ確実にかかる費用が変わるなら、家賃と同じように2年間分へそろえて加えます。
家賃が安い物件でも、2年間では引っ越し費用を回収できないことがあります
たとえば現在の家賃が月8万5千円で、更新時に8万5千円かかる場合、2年間の住居費は家賃204万円と更新費用を合わせて212万5千円です。
候補物件の家賃が月8万円でも、契約初期費用と引っ越し費用が合計25万円なら、2年間では192万円+25万円で217万円です。この例では月々の家賃は安くても、2年間の総額は現在の住まいより高くなります。
逆に、家賃差が大きい、長く住む予定がある、更新後すぐ別の更新時期を迎えるなど条件が変われば結果も変わります。大切なのは「更新料を払うか」ではなく、「同じ期間でどちらにいくら払うか」を見ることです。
金額差が見えたら、その差で何が変わるのかを生活条件へ置き換えます
住まいは費用だけで決めるものではありません。候補の方が高くても、通勤時間が短くなる、必要な広さが確保できる、騒音や設備の不満が減るなら、その変化にお金を払う意味があります。
- 2年間の住居費はいくら違いますか?
- 引っ越すことで毎日の不便は何が減りますか?
- 今の住まいに残ることで維持できる良さは何ですか?
- その費用差を払ってでも変えたい条件がありますか?
金額と暮らしを別々に確認してから最後に合わせると、「安いから」「更新料が惜しいから」だけで決めにくくなります。
更新案内と候補物件の見積もりを並べ、2年間の総額を一度だけ書き出します
まだ候補物件が決まっていなければ、希望条件に近い一件の概算で十分です。まず差額の大きさを知ると、物件探しを続けるべきか、今の住まいを更新する方向で考えるかが見えやすくなります。
今日の実践
- 今の家賃24か月分と更新費用を書く
- 候補の家賃24か月分と初期費用・引っ越し費用を書く
- 差額と、住み替えで変わる生活条件を並べる
数字を一度そろえておけば、その後に別の候補物件が出ても同じ方法で比較できます。
最後のメッセージ
賃貸の更新時は、更新費用という目立つ金額に判断が引っ張られやすくなります。けれど、住み続ける場合も引っ越す場合も、実際に払うのはその後の毎月の住居費です。
まず今後2年間という同じ長さへそろえ、総額の差と暮らしの変化を見てから、自分に合う方を選んでみてください。
最後に確認
- 現在の住まいの2年間の住居費を出しましたか?
- 候補物件の初期費用と2年間の家賃を足しましたか?
- 費用差に見合う生活の変化があるか確認しましたか?
